オス猫の尿が出ないのは去勢が原因?オシッコが出づらい10の理由

去勢オス猫

どうも、獣医師のanicoです!

 

は犬や人間と比べて、若いうちは健康な子が多いので、

 

「動物病院?ワクチンの時しか行ったことないよ」

 

という子もけっこういます。

 

 

でも、オシッコの中に石が出てくる病気、そしてそれが詰まってオシッコが出なくなってしまういや~な病気、尿石症(尿路結石)は別です!

 

 

・・・ですよね?詰まったり、してますよね?

 

 

尿石症は0歳から高齢の猫までどの年齢でもかかりますが、今回は

 

  • 猫がかかりやすい理由
  • なんでオス、特に去勢オス猫に多いの?
  • 一度かかるとまた繰り返しやすくなるのはなぜ?

 

といったところについて、原因別にわけて10の理由でお答えしていきます!

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たくさんの猫

まずは、オス・メス含めたすべての猫に共通した6つの理由について解説していきます。

 

猫の尿の濃さ

猫のオシッコのにおいってかなり強烈ですよね。

 

布団なんかにされた日には、洗ってもなかなかにおいが落ちないという・・・

(しかも羽毛布団とかふかふかの毛布とか洗いにくいものにばかりされませんか?涙)

 

 

そのにおいがキツイ理由なんですが、実は猫は濃縮尿といって、とっても濃いオシッコをする動物なんです。

(ちなみにウサギネズミなんかも同じく濃縮尿をする動物です)

 

 

それでその何が問題なのかというと、オシッコが濃いということはにおいがキツくなるのももちろんなんですが、それよりもそのオシッコに含まれる老廃物(細胞などのカス)の割合も高くなるということが問題なんです。

 

例えば猫が犬と同じ量のオシッコをしたとして、そのオシッコには犬よりももっとたくさんの老廃物が含まれているということになるので、猫は犬よりもオシッコが詰まる可能性が高くなります。

 

 

また、特に冬場の寒い時期は体を冷やすのを嫌がって水を飲まなくなる猫が多いんですが、この場合はさらにオシッコが濃くなり、その結果膀胱内により結石ができやすく、詰まりやすい状態になってしまうんですね。

 

猫の尿のpH

試験管

尿のpHとは尿が酸性なのかアルカリ性なのかということなんですが、実はオシッコを詰まらせる原因となる結石にも種類があって、

 

  • 尿がアルカリ性に傾くとできやすい結石
  • 尿が酸性に傾くとできやすい結石

 

と、真逆のものがあるんです。

 

もともと肉食だった猫の尿は酸性なんですが、フードの種類細菌に感染したりすることでアルカリ性に傾くことがあります。

 

すると今まで酸性尿では溶けていた結晶(代表的なものではストラバイト)が、アルカリ尿では溶けないという事態が起こってきます。

 

溶けないということは結晶となってオシッコの中に出てくるということなので、これがつまり、詰まりの原因になるんですね。

 

 

この結晶の量が多いとその反射でオシッコがキラキラして見えることがあるんですが・・・

 

キラキラするのはきれいなんですが、原因が原因なので、「ああ~(涙)」となりますね。

 

猫の食べ物

ごはんを食べる猫たち

尿石症は、普段食べ続けているものからもなってしまうことがあります。

 

例えばマグネシウムの多く含まれるドライフード(カリカリ)や人間用の濃い味のにぼしや干物をたくさんあげたりなんかしていると、オシッコの中に結石が作られやすくなり、結果としてオシッコが詰まって出てこなくなるということになります。

 

猫の環境

あなたの猫はトイレが汚くてオシッコするのを我慢してない?

 

他の同居猫がこわくてトイレに行けてないことはない?

 

 

トイレに行くのを我慢して膀胱内にオシッコをため続けていると、膀胱内に結石ができやすくなります。

 

 

猫がオシッコに行きたい!と思ったらすぐに行けるような環境を作ってあげることが大切です。

 

細菌感染(猫の膀胱炎)

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オシッコの中にウレアーゼという酵素を持つ細菌が増えると、尿は急速にアルカリ性に傾きます。

 

先述したように猫の尿はもともと酸性なので、アルカリ性に傾くとオシッコの中に徐々に結晶が出てきて、さらに結晶が集合して結石となります。

 

 

また、細菌感染によって膀胱炎を起こし、膀胱粘膜の細胞がはがれると、そのはがれた細胞を中心として結晶が集まってきて、その結果石(尿結石)ができます。

雪だるまのようなイメージです)

 

この中心となる細胞をと言うのですが、核が多いほど結石がたくさんできやすく、放っておくとその結石が膀胱を傷つけることによってさらに核が増える、という悪循環ができあがってしまいます。

 

遺伝による原因

遺伝子

遺伝による要因は説がいろいろとあるんですが、猫ではペルシャ種に多いと言われていたり、逆に品種による差はないとする報告もあったりします。

(えー・・・ですよね)

 

ですがanicoの経験では、ペルシャ種以外もガンガン病院に来て治療を受けてました(;´∀`)

なので、anico的には後者を支持します。

 

あとは体質もあるようで、もともと結石ができやすい子、そうではない子がいます。

 

猫オシッコが出ない原因~オス猫特有の理由~

猫のケンカ

さあ、次はオスならではの原因について解説です!

 

尿石症はオス猫が一生に一度はかかってもおかしくないといわれる病気で、anico自身も動物病院でかなりの数のオシッコ問題持ちのオス猫ちゃんに出会ってきました。

 

 

あなたも猫がトイレに出たり入ったりするのを見て、

 

「あれ、また!?」

 

と思われたこともあるのでは?

 

一体、オス猫とメス猫との違いは何なのでしょうか??

 

尿道のつくりの違い

実はオス猫とメス猫の尿道のつくりには大きな違いがあって、

 

  • オス猫の尿道は長い
  • オス猫の陰茎部の尿道は細い

 

という特徴があることから、オス猫はメス猫に比べ、尿道に結石などがつまりやすくなっています。

 

反対にメス猫の尿道は太くて短いので、尿石症になることはまれなんです。

(でもメス猫は尿道が短いため、逆に膀胱炎によくなります)

 

猫オシッコが出ない原因~去勢オス猫特有の理由~

今度はオス特有の尿道のつくりだけでなく、そこに去勢が加わることでさらに確率を増すオシッコが詰まる要因について解説します。

 

ペニスが小さいままだから、中に通る尿道の幅もせまい

獣医業界では体が性的に成熟する(大体生後10か月)前に去勢をすると尿道の幅を細くしてしまうという報告があり、この生後早々に去勢をすることが、去勢オス猫にオシッコの詰まりを多く起こさせている原因の一つとされています

 

これには成長の度合による去勢の結果に差異はないとの説もあり、教科書や獣医雑誌によっても内容が異なるところですが、anico的には最初にした説↑を支持します。

 

というのも、やっぱり現在去勢の目安とされている生後半年くらいで手術をした子は、まだペニスも発達途中で成長を止めてしまうことになるため、明らかに未去勢のオス猫よりペニスが小さいままです。

 

そしてペニスが小さいということはその中に通る尿道も細いということなので、結石も詰まりやすい、ということになり、やっぱり成長途中の去勢による尿結石の詰まりやすさというのは可能性としてはかなりアリなのでしょう。

 

去勢をすると肥満になりやすい。肥満になると・・・

肥満猫

もしかしたら聞かれたことがあるかもしれませんが、去勢をするとホルモンバランスが変わるため、おとなしくなったりマーキングが減る半面、食欲が増えて運動量が減るため、肥満になりやすくなります。

 

肥満になると尿道も脂肪で圧迫されるため、細くなった尿道に結石が詰まりやすくなり、結果オシッコが出にくくなる原因になります。

 

 

さらに運動不足により水を飲む量が減るため、ただでさえ濃いオシッコがより濃縮され、その結果結晶(結石)が作られやすくなります。

 

猫猫がオシッコの詰まりを何度も繰り返す理由

さて、一度なると再発しやすいと言われる尿石症(尿路結石)ですが、実際同じ子が病院に来ることが多いのは事実です。

 

ではその原因は一体どこにあるのでしょうか?

 

尿道が傷つけられる

動物病院

一度オシッコの中に結石ができると、オシッコの通り道である尿道が結石によって傷つけられることがあります。

 

またカテーテル(尿道に入れる細い管)で尿石症の治療を行う場合、そのカテーテルによって尿管が傷つけられるという可能性もあります。

 

このようにして尿道に傷ができると、傷の部分が治る時に盛り上がり、尿道が狭くなってしまうということが起こります。

 

そしてその結果、その狭くなった部分に結石が詰まりやすくなり、オシッコの詰まりを繰り返してしまうというサイクルに入ってしまうわけなんです。

 

猫猫がオシッコをつまらせないために飼い主ができること

猫、特に去勢オス猫が尿石症になりやすい理由についてご理解いただけましたでしょうか?

 

たくさん書いてはきましたが、言いたいことは……

 

尿石症は気を付けてあげるとある程度防げる病気

 

ということです。

 

ですので、原因となることの反対のことをしてあげるのが対策になります。

 

つまり、

 

  • 現在のフードを見直す(マグネシウムなどの配合が適切なものに変える)
  • 尿石症になりやすい子はフードを維持食に変えてあげる(ヒルズ 尿ケアロイヤルカナン pHコントロールなど)
  • 水飲み場を増やして飲水量を多くする
  • 冬場は人肌程度にお水を温め飲みやすくしてあげる
  • トイレはいつでも行けるようキレイにしておく
  • 運動とスキンシップのためおもちゃで遊んであげる

 

などなど……

 

あなたのできることを、あなたのできる方法でしてあげてくださいね^^

 

また猫が水をたくさん飲んでくれるようになる方法はたくさんありますが、あなたと猫と、両方に合った方法をぜひ探して、病気を予防してあげてくださいね^^

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2018-02-20 02:36

最後までお読みいただきありがとうございました。

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