
『紀州のドンファン』こと野崎幸助さんの死について、巷ではその事件の解明に期待が寄せられていることがあります。
それは、愛犬イブの司法解剖。
「え、犬も司法解剖するの!?」
「じゃあ一般人でも頼めるの?」
と思われる方もおられると思います。
そこで今回は、
- 犬の司法解剖ってどうやるの?
- 一般人でも依頼できる?
というところについてお話していきます!
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目次
犬の司法解剖の意味とは?
「司法解剖」というのは、Wikidediaによると
犯罪性のある死体またはその疑いのある死体の死因などを究明するために行われる解剖
で、通常は人の場合に使われる言葉です。
しかし最近では世の中や家庭におけるペットの立ち位置が変わってきている(重要になってきている)ことから、ペットをめぐっては裁判になることも昔より増えてきています。
このことから、裁判での「証拠」として、死因を究明するために剖検を望む飼い主さんも増えてきているんですね。
もう一つの意味
もう一つは、先ほどの引用の言葉通り、
「犯罪性のある死体の死因究明のため」

これは例えばある町で猫の死骸が連続して見つかった場合など、誰かが故意にやっていることではないか?と強く疑われる場合に、警察の犯罪捜査の一環として行われることがあります。
実はanicoもお手伝いをしたことがありますが、もうとってもやりきれない気持ちになります。
ペットの解剖は一般人でも頼める?
結論から言うと、頼めません。
ただ正確に言うと、動物病院を介してだったら頼めることもあります。
というのも、解剖する側としても、解剖する意味や、疑われる物質や状況を正確に知っておく必要があります。
特段の理由もないのに解剖の依頼をされたり、正確な状況や疑われるものを偽っての依頼をされたりといった状況を避け、本当に必要な状況で行うものでないと、剖検の意味もありませんし、ただ遺体を傷つけるだけで終わってしまうことも考えられます。
こういったことを避けるためにも、獣医師からの申告と共に信頼関係を持って解剖にあたり、死因の解明を進めることに意義があるということです。
犬の剖検はどう進める?
簡単な剖検なら動物病院で完結することもできますが、裁判に提出するものとなると、おそらくは専門機関で詳細に分析してもらう必要があるかと思います。
報道されてるような「資産家の愛犬」の場合、おそらく解剖自体は獣医学部の研究室や付属動物病院なんかでやるのかなと思います。体の作り自体は獣医師が一番理解できているはずなので。
また、「掘り起こしたはいいけど解剖できる状態か?」ということについてはこちらの記事になります。

また、法医学教室などでも動物について解剖の知識があればできるのかなとも思います。
ただ、どちらにしても解剖後は胃の内容物や臓器などの各部位をサンプルし、他の機材の整った専門機関で分析する必要が出てきます。
というのも、動物病院では普段そこまで詳しく調べることって通常はないので、そんな機会のないことに何千万も出して機材をそろえてスタンバイしてないですしね。
また、報道されてるような「一緒に掘り返した土」の分析までなると、もはや畑違いです。
餅は餅屋ですね。
費用はいくらかかる?
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さて費用についてですが、今回の報道にあるようなものについては警察が依頼をするということで、出所は「税金」になるかと思われます。
また検査項目についても非公開なので、いったいいくらになるのか分かりませんが、決して安くはない…というか土やらなんやら分析範囲が広いので、費用もかなり高いでしょうね。
では、一般的には費用はいくらくらいかかるものなのでしょうか?
原因物質不明の場合
原因物質が不明の場合、
- 高度な知識
- 経験
- 高価な機械
- 検査にかかる多額の経費
が必要になってきます。
これを専門の検査機関に依頼するとなると、時間もかかるでしょうが、費用も莫大なものとなるでしょう。
なぜなら、原因物質が不明だから・・・
解明するまで続けるとなると、百万を超えることも十分考えられます。
原因物質が推定されてる場合
逆に原因物質が推定されている場合、その推定されている特定の物質について検査(同定と定量)を行えばいいので、そこまで高額にはなりません。
目安としては、1検体1万円前後かかるものと思われます。
また剖検について調べていたところ、ノーバウンダリーズという動物専門の死後検査をされているところがありましたが、こちらはかなりリーズナブルな料金設定になっていました。
このように小型犬や猫くらいだと、大体10万円前後みておけば一通りの検査や結果報告をしていただけるようです。
(こちらの写真には最後にまたきれいな状態に戻す清拭や縫合代などは含まれていません)
こちらはanicoもびっくりな料金設定でした。
おわりに
原因不明でペットがなくなってしまった場合、死因の究明をしたい気持ちはあるかもしれませんが、その気持ちだけで検査依頼をしてしまうと莫大な請求書が届いてしまう可能性があります。
(とはいえ、そこは動物病院も検査機関も承知のことなので、止められるとは思いますが)
またお金のことは考えず単純に「原因物質の分析」として検査依頼をしたくても、一般的には動物病院を通じてしか依頼をすることができないので、事前にかかりつけの獣医師との話し合いが必要になってきます。
…ということで、書いておきながらなんですが、実際にはこちらの記事が参考にならないことを願ってます。
(ネタやただの知識として終わりますように^^)
最後までお読みいただきありがとうございました。
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